Flower Art

 草花の特徴、造形表現の色や形など、それぞれに、さまざまな力、意味、祈りを宿しています。さまざまな情報がある中から、どんな情報を選んでいくのか、また、組み合わせていくのか、どんな祈りを込めるのか、動機や目的は何なのか。これらのFlower Artの作品画像は、私が試練を克服していくプロセスで制作したものです。一つ一つが、試練を克服した証です。

 20代の頃に、8年ほど、生け花をたしなんでいた時期がありました。

 「コクーンの時代」を経て、私が外出するようになったのは、再び、お花の世界と関わりたい、と思ったからです。20代の頃、母のように慕っていた先生との楽しい思い出に導かれて、私は、少しずつ、外出できるようになっていきました。

 日本の生け花も、ヨーロッパのフラワーアレンジメントも、それぞれの良さがあります。どちらの場合でも、花や葉枝の美しい色彩や形、造形、それらを組み合わせて、さらに美しさが引きたつように、ポジティブなエネルギーが増すように、立体表現する。そうした、精神と行為の協調的な営みは、心身に調和や安定をもたらし、意欲や活気を高めてくれ、生活空間に潤いや憩いをもたらしてくれる。私は、自分自身が再び元気や活力を回復していくプロセスにおいて、そういうことを実感しました。草花を手にする時には、それを通じて、自然界と人々との美しい関わり、感謝と敬意と喜びが通い合う営みをイメージする。どうしたら、効果を高めることができるか、とあれこれ考え、イメージや物語を豊かに紡いでいく。そうした精神活動と行動が、自分自身と周囲を元気づけていくのでした。

 「人はパンのみにて生きるにあらず」という言葉がありますが、この頃の私は、パンに使うお金を減らしてでも、お花の世界との関わり、ひいては、新しい世界との関わりをもち、自分の持つ創造力を回復するきっかけにしたい、と思っていました。

 「障害」には、さまざまな種類があると思いますが、私自身、直面するさまざまな「障害」や「圧迫」や「トラウマ」と心の中で闘ってきました。

 「美しいものを表現しよう」とする精神と行為の協調を高めていくプロセス。それは、そうした自己を向上させようとする意識と努力の積み重ねのプロセスでもある、と思っています。